「古道具のささや」
福岡市中央区平尾の古道具屋です。antiqueからvintageまで、日本の古道具、家具、器、石油ストーブ、思いもよらぬモノ、など多数品揃え。商品の入荷案内を中心に古いものにまつわる話あれこれ綴ります…。猫を連れてのご来店大歓迎です。
ポリエステル塗料の輪島塗?
「漆器まつり」初日にとりあえず使ってみようかと輪島塗のお椀を買ってくださったお客様から「本当の漆器がこんなにいいものだとは知らなかった!」という言葉をいただき、とてもうれしく思っています。軽くて持ちやすいのでおじいちゃんおばあちゃんへ買っていくのだという若者もいます。飯椀ごとき陶器でもたいして変わらないのでは?と思うかもしれませんが、漆器の飯椀を使ってみて初めて今までは何と重たい椀で食事をしていたのか!と驚く人が多いようです。そして真っ黒なお椀に真っ白のお米が何よりもおいしそうに見え食の細かった子供が急にご飯を残さず食べるようになったので驚きましたとの話も伺いました。



以下、商品紹介のつづき…



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木製漆器の角盆。万寿菊と竹の蒔絵、1枚100円。重箱もそうですが、漆器は角が弱いです。乾燥によるヒビなどはすみっこから入ります。そのために丁寧な下地が必要です。お化粧と一緒ですね。





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根来椀。根来(ねごろ)塗ではなく根来風です。素地は高級漆器材のフェノール木漆、と自称しています。ひとつ100円。






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春慶塗でしょうか、木製漆器の木皿。軽くてかさばらず、ちょっとおまんじゅうを食べるときなど重宝です。






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琉球漆器の茶卓。

現在日本では23の主要な漆器産地がありますが、そのうちのひとつに沖縄の「琉球漆器」があります。古くは朱色のものが多く、戦後本土復帰までの期間には米国人受けの良い黒地の漆器が多く作られたそうでこの茶卓もまさにそうです。現在おみやげ用に売ってあるものも多くは朱色の漆器が多いですね。しかし琉球漆器もご多分にもれず合成樹脂を使用した漆器が多数を占めているようです。

琉球漆器の特徴は、素地に沖縄地方独特のデイゴやエゴの木を使うこと、「豚血下地(とんけちしたじ)」といってブタの血液!を使っているものがあることです。古くは漆下地のものだったようですが、明治以降つい十数年前まではごく当たり前に豚血下地を使っていたそうです。この茶卓も…豚血は身近で安価に手に入る材料として、しかも堅牢性においては漆下地に劣らないそうで沖縄の理にかなったものだったのでしょう。

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琉球漆器特有の技法「堆錦(ついきん)」で描かれた立体的なハイビスカス。





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小丼くらいの器ですが、輪島塗の杯洗(はいせん)です。酒席でお酒を返杯するときに自分の口をつけたお盃を水ですすぐための道具です。

うちのニャンコは水もゴハンも磁器の杯洗を使っていますが、ここ福岡では有田に近いこともあってか杯洗といえば磁器のものが多いようです。近畿地方ではこのような漆器のものが多く見られます。

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内側はキンキラの箔。ひとつ1500円。






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輪島塗の徳利袴。とっくりばかま、と読みます。徳利に袴を履かせようという心意気が素敵です。無用なようで、一度履かせてみると今度は裸の徳利が恥ずかしいような気持になるので不思議です。

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黒に赤いラインがチラリの袴。1つ200円。

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千鳥が沈金、沈銀で描かれています。1つ350円。徳利は1本200円。お揃いの柄の猪口はひとつ100円。

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お揃いの角皿はひとつ200円。自家製塩辛とか…

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丸皿はひとつ150円。自家製カラスミを薄く切ったのとか…晩酌が楽しみになります。






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大きく平べったいお雑煮椀。九州では深さのある小丼サイズの椀で雑煮を食べることが多いですが、このような薄く大きな椀だと具材がキレイに見えるように並べられるので良いです。1客1000円。






今回はじめて「漆器まつり」を開催してみて、みなさまの需要に気づいたものがあります。それが重箱。とにかく人気。重箱を探している人が多いのです。しかもみなさん理想の重箱像をきちんと持っていらっしゃる。おせちを自分でつくる人も作らない人も、素敵な重箱は欲しいと思っているんですね。次回はもっと豊富にそろえたいと思いました。

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朱の輪島塗2段重箱10000円。

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3段腹?とみまごう形ですが、2段です。沈金で笹など吉祥紋が描かれています。

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中は黒。







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これはおそらく合成漆器の重箱、5000円。

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中は赤で3段。古いものは4段を多く見ましたが最近は3段でさえも少ないですね、デパートなどではほとんどが2段仕様です。

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部分的に螺鈿も入っていて随分と豪勢です。







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輪島塗のお箸、追加で入荷しました。

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朱が10膳、黒が1膳。先に入荷していた分は四角だったのですが、これは楕円です。ものすごく握りやすいです。1膳500円。


輪島塗のお箸、というと高価そうに思うかもしれませんが、現在作られているものでも天然木に天然漆が塗られているお箸1膳が1500円程度で買うことができます。ただしこれはきちんとしたお店の話。商品に「輪島塗箸」とハッキリ書いて売られているものでも裏面をみると「ポリエステル塗料」と書いてあることも少なくありません。これははっきり言って偽装に値するものだと思いますが、法律的に明確な分類と表示の規制がないことが問題です。消費者が知らないほうが悪いとでもいうのでしょうか?みなさまもどうぞ知らぬまに「ポリエステル塗料の輪島塗」を買ってしまわぬようお気をつけて…

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