「古道具のささや」
福岡市中央区平尾の古道具屋です。antiqueからvintageまで、日本の古道具、家具、器、石油ストーブ、思いもよらぬモノ、など多数品揃え。商品の入荷案内を中心に古いものにまつわる話あれこれ綴ります…。猫を連れてのご来店大歓迎です。
DATE: 2013/12/10(火)   CATEGORY: 雑文
大入御礼
第4回『漆器まつり』、初日からたくさんのお客様にご来店いただき心より感謝申し上げます。ひきつづき今月15日(日)まで開催中ですのでお時間のございます方はどうぞ足をお運びくださいませ。弊店ではお電話でのお取り置きや通信販売は行っておりませんので、どうぞ店頭にてお手に取って商品をお確かめの上お求めくださいませ…



   第4回『漆器まつり』好評開催中

期間 12月7日(土)から15日(日)まで

場所 古道具のささや
   福岡市中央区平尾1−12−2
   (期間中も月曜定休)

電話 092−531−4373
   (午後2時より8時迄)









実用品の漆器製品が中心の『漆器まつり』ですが、今年は一風変わったものが入荷してますので、おまけにご紹介しておきます…みなさま、堆朱(ついしゅ)をご存知でしょうか?



日本では新潟の村上堆朱が最も有名ですが、もともとは中国から輸入されたもので、鎌倉から室町時代にかけて数多く入ってきています。茶道具としても「唐物(からもの)」と呼ばれて珍重されました。そこで中国の堆朱をまねてつくったものが日本の村上堆朱です。本来の中国の堆朱というのは、彫漆(ちょうしつ)という技法でつくられ、文字通り漆を彫って立体的な文様を表すものです。朱色の漆を塗り重ねれば「堆朱(ついしゅ)」、黒漆の場合は「堆黒(ついこく)」となります。しかし簡単に漆を彫る、と言いますけれども、彫るだけの厚みを持たせるには、300回から500回は塗り重ねなければなりません。まさに気の遠くなるような作業な訳です。

そこで、応用力の高い日本人は、「塗ってから彫る」のではなく「彫ってから塗る」方法を考え出します。見た目は唐物そっくりで、なおかつ手間や漆の量は少なくて済むという合理的な作り方です。これらの製品は「鎌倉物」と呼ばれ日本独自の木彫漆器として広まります。

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この鯛の菓子皿がそうですが、中国の緻密さを競うような美しさとは異なる、木の持つ柔らかさを生かした素朴な味わいが妙味です。









そして、彫漆といえば朱か黒が多い中、珍しく色漆を使って彫漆を施した作品が3点入荷してます。

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椿文の箱。彫漆といえば、どうしても堆朱の中国風のデザインを思い浮かべますが、この箱は純日本的な椿のモチーフが伸びやかに描かれています。箱の内側は、あえて鈍い輝きで金が蒔いてあります。寸法は横幅35、3㌢高さ15㌢奥行18、9㌢。茶道具かなにかを収納していたのでしょうかお茶碗がふたつ入るほどの大ぶりな箱です。

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10色以上の色で作り出されたモザイク画のように美しい椿です。







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茶櫃のような形状の蓋物。表面全体に彫目があるので、一見すると漆器だと思わないような作りです。基調は黒漆で、中央には赤い色も見え、全体に白い千鳥でしょうか海鳥が飛びます。よくよく見るとこの白い鳥も一羽ずつ生き生きと彫られています。

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蓋を取ると、見込みにはぽっちゃりした蟹が平極蒔絵で描かれています。よく見ると、蟹が二重写しのようになっています。島根の八雲塗のように、一旦色漆で描いた蟹の上に透漆を重ねることで水面下にもう一匹蟹がいるかのように見えます。この透き漆は年月と共に段々と透明度を増してゆくそうなので経年の変化も楽しめますね。さらに回りには浜辺の砂のようにきらきらと光る貝が細かく蒔かれています。随分と手の込んだ箱です。寸法は直径22㌢高さ12㌢。





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楓文椀。椿の箱と同じく多くの色を使った艶やかな楓が描かれています。見込みには何も柄がないので、真上から見るとただの黒い椀、というところが潔くていいですね。

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漆の椀は手に持ったときに、焼物の器では得られない幸福感がありますね。冷たくないからでしょうか…漆器というよりも、漆そのものを手に乗せているような感覚になります。直径13㌢。







是非店頭でお手に取ってお楽しみくださいませ…
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